海辺のたより

道祖神と左義長

大磯の田舎道を歩いていると、路傍に道祖神が祭られているのを、所々で見かけます。何とも素朴な造形の物が多く、散歩の途中でほっと和やかな気持ちになります。

 

道祖神は何を祭ったものなのでしょうか。調べてみると、子孫繁栄、旅の安全などを祈願するため、村の守り神として、村の中心や境、道の辻(十字路)などに祀られた民間信仰の石仏と考えられていることがわかりました。

 

 

大磯では、毎年1月中旬に、海岸で「左義長」という行事がありますが、これは道祖神(セエノカミサン)の火祭りとして行われものだそうです。セエトバレエ、ドンドヤキなどとも呼ばれることもあります。

 

一番の見どころは、「セエトバレエ」と「ヤンナゴッコ」です。セエトバレエは「サイト払い」が語源と言われています。サイトは、正月飾りや縁起物を集めて積み上げた円錐形の山で、海辺に9基も作られます。

 

日が暮れるとサイトに火が入れられ、この火で団子を焼いて食べると、風邪をひかないそうです。また、書き初めを燃やして高く舞い上がると、習字が上達すると言われています。

 

サイトの火が燃え盛る頃、ナンヤゴッコが始まり、左義長もフィナーレを迎えます。ナンヤゴッコは、裸の若い衆がセエノカミサンの仮宮を引き合う珍しい行事で、厄を払い、福を呼び込むと言われています。

 

400年余り守り続けてきたこの海辺の行事は、国の重要無形文化財にも指定されています。